964ターボ ワイドボディ  燃料ホース他

エンジンOH中の 964ターボ ワイドボディ

オーナーさんから 燃料ホース関連は、すべてチェックしてほしいと言われていましたので

交換作業。

まずはガソリンをすべて抜いて燃料ポンプホースと フィルターなどを新品交換。

ポンプホースは、、、、

破れてますね。

燃料ポンプは、このタイプ。

このポンプだと、、、 容量的に 450PSぐらいが、、限界かと思いますが、、

リヤにも 純正のポンプが、、、、、、、

通常フルコンだと 燃料ポンプは、直列1個で作成しますが、、Kジェトロと同じように直列2個、、、、、

うーーん まあーーチューナーそれぞれやり方は違いますから、、、、

しかも、この車、、動かない状態で入庫したのでもともとどれぐらいの速さだったのか?

まったく解りません。

3.3Lターボエンジンで T78タービンの ノーマルカムシャフト。

まあーー頑張っても  500PSぐらいかな、、、、と思えば納得ですが、、、、

タンクフィルターやホース類。

エンジンルーム側も含めてすべて撤去して新たに作り直します。

新品ホースと フィルター

エンジンもそろそろ加工から上がってくるので組み始めの準備をすすめています。

964 Yターボ  エンジン分解 11年目の真実

964ターボ Yターボ 号。

エンジン分解

エンジン作成から  実に 11年。

しかも、使用用途は、サーキットまでの行きかえりと レース走行のみ。

11年でどれぐらいサーキット走行したか?

ポルシェのCUPカーなどは、走行時間の 目安が100時間、、、などと言われていますのでとっくに過ぎていますね。

エンジンフルチューンの タービンは、 TD78 29D  です。

このオーナーさんの凄いところは、サーキットを走るたびに エンジンオイルは、毎回新品交換。

これをこの11年間 続けています。

だから、、エンジン内部は、めちゃくちゃ綺麗。

新車か?  と思うレベルです。

ロッカーアームも カムシャフトも オイルの黒ずみがまったくありません。

11年間 サーキットを全開にした、、ピストン、、、

カーボンの蓄積など、、まるでありません。

1万キロ程度の車のピストンのようです。

メタル類は、、、まだ、、慣らしが終わっていないんじゃないか?  と思わせるほど綺麗なあたり。

11年前   ちょうど WPC という表面処理が 流行りました。

この車も エンジンのメタル類  カムシャフト  ロッカーアーム  などにWPC処理をしました。

ポルシェのエンジンって、、2回もOHする人って  ほぼいないです。

街乗りしか乗らない方は、まず、、2回目は、ない。

だから、自分達 作りてとしては、やったことの結果が結局解らないままですが

このエンジンの場合 やっと 11年目にして 真実が解りました。

WPC加工は、  やった方がいい。

だって、、こんなに綺麗なメタル、、、見たことないですから、、、

もちろん定期的なオイル交換があっての話です。

この車の不具合部分は 1か所のみ。

1番シリンダーのEXバルブが 少し欠けていました。

EXのバルブガイドにガタが出て それによりバルブが左右に振られて

ピストンのリセスの角にぶっかった模様です。

リセスの角に バルブが当たった跡が、、、

ちょっとしたオーバーレブの時に当たった感じですかね。

バルブの破片が少し、、ピストンにも、、、

まあーー 全然問題ないレベルですのでピストンはそのまま使います。

この先の 10年に向けて、、

新たにエンジンを組んでいきます。

964ターボ LINKフルコンアップデート 完了。

964ターボ の LINKフルコン 作業。

セッティングです。

街乗り領域は、ある程度セットアップして

全開域のセッティングを、、、

シャーシは、いつもの エスペランサ さん

いつもありがとうございます。

軽く全開にした感じで ある程度のパワーは把握できたので 実際の馬力が楽しみです。

LINK STOM X   ギガコイルにより独立点火  サードインジェクターの シーケンシャル噴射  エンジンは、カム交換の ノーマルタービンです。

結果は、、、

ブースト1K  で  430PS  トルク 50K

あっさりと 2世代新しい 996ターボの 馬力と同じです。

車重は、200Kぐらい 964ターボのほうが軽いので 間違いなく964ターボのほうが速いですね。

特筆すべきは、ブーストが掛かってから ほぼ50Kの フラットトルク。

これは、凄く乗りやすいエンジンですね。

この時点で インジェクター デュティー  90%

550CC だと 1.2Kあたりが限界ですかね。

純正のディスビ点火から 独立コイルへの変更は、効果絶大ですね。

点火性能は、エンジン出力に大きく影響します。

今は、軽自動車ですら 独立コイルですから、、、、 

ノーマル964ターボの Kジェトロで ディスビ点火は、、、 さすがに厳しいですね。

最後は、実走行で確認です。

当然ですが、純正Kジェトロと 比べて 燃費も、格段にいいです。

街中は、3速ホールドでどこまでも走れてしまうぐらいアクセルのツキもいいですね。

今どきは、2Lで 400PS オーバーの車が普通に存在しますが

電子制御の英知が多く 車に乗せられている感覚がします。

やはりこの時代の空冷ターボは、車を走らせている感覚がよく伝わってくるので乗っていて楽しいですね。

1300K程度の車重で  430PS 

一番乗っていて楽しい車ですね。

ということで完成です。