車の馬力を上げる方法は、ある二つのことが重要となります。
それは、回転を上げるかトルクを上げるかです。
馬力の方程式は、 馬力= トルク×回転数 ÷ 716 です。
トルクが上がっても回転数が上がっても馬力は、上がるということになります。
トルクを上げるということは、排気量UPが1番の方法です。 ターボの場合は、ブーストUPです。
ドイツ車、、、特にベンツ、ポルシェがよくやるボアUP AMGは、3.2Lを3.6L 6Lを7.2L に
同じくポルシェも 3.6Lを3.8Lに、、、 ナロー時代から考えると2Lが3.8L です。
これは、トルクUPには1番有効な方法です。
同じようにターボの場合は、ブーストを上げるなども同じような効果があります。
それとは逆に回転を上げる方法、、、
これは、ホンダエンジンなどのように排気量がなくても8000rpm回すことでパワーを上げるという考え方です。
インテRや シビックR ノーマルでもタコメーターのレッドゾーンが8000rpmから、、、なんていうのが
当たり前です。
トヨタの4AGで8000rpm回そうとすると結構大変です。
もちろんチューニングエンジンの場合この両方を同時にやろうとすることがほとんどですので
ノーマルとはまるで違った車になるわけです。
でも機械はよく出来ていてあるものを上げればあるものが上がらないということがほとんどです。
例えばバリバリのハイカムを入れてさらにターボを付けてブーストUP、、、、
いいとこ取りですごくパワーが出そうですが経験上、両方悪くなります。
昔、スーパーチャジャーのAE86に乗っていましたがこれに320度のカムを組んで
チャージャーで10000rpm仕様というのを試したことがありましたが
サーキットを走るとお話にならないぐらい遅かったです。
お互いのいい部分をすべて相殺しているような感じでした。
スーパーチャージャーの低速トルクをスカスカのカムでダメにして、320度カムの高回転の伸びを
チャージャーが足を引っ張るという感じでした。
ターボで10000rpm回るエンジンと言うのも理想ですが、現実的には、難しいというのが現状です。
同じく排気量UPにボアをロングストロークのクランクを組むと当然高回転が回らなくなります。
結局は、トルクを求めるのか? 回転を求めるのか? このどちらかになると思います。
自分の車がどちらに向いているのか? これを知ることが重要です。
簡単な考え方として車重が重い車は、トルクを、、、
車重が軽い車は、回転を上げるとサーキットだと面白い車になると思います。
最近、ロータリーの500psクラスの車に乗る機会があり乗りましたが低回転は、まるでトルクがありません。
トルクがないといっても十分走るのですが、これは車重が軽いからで、もしGT-Rやポルシェターボのように
重かったら、、、、
たぶん全然走らない車に感じると思います。
ロータリーエンジンは、軽量なボディとターボで高回転びんびんに回るエンジンの組み合わせが
最高の車を作り上げているのだと思います。
それとは、正反対のポルシェターボの場合、低回転からのすごいトルクが持ち味です。
ロータリーから乗り換えると本当にすごいトルクに驚きます。
3速でどこまで伸びるの?というギヤ比にも驚きます。
自分の車の長所、短所を知ることで方向性は、見えてくるのでそれにあわせたチューニングをしていけば
面白い車が出来ると思います。