12月に入ると、、、、

12月に入り、暮れも押し迫ると必ず変な仕事が舞い込んできます。

そういえば去年の今頃はベンツのV12にツインターボを付けてMOTECと格闘していました。

今年は平和だなーと思っていましたが、とうとう来ました。

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何が来たかといいますと、、

とあるところからポルシェの９９３のエンジンO/Hの依頼がきました。

普通なら喜ぶべき作業ですが、このエンジンは訳ありエンジンです。

ある業者さんがオークションで９９３を購入したらしいのですが、

初めは調子よく走っていたがそのうちエンジンからオイルがダラダラ漏れ出しました。

アンダーカバーを外し点検すると　なんと　エンジンのあちらこちらにシール剤が塗りたくられていました。

あきらかにオークションでばれない為のオイル漏れ処理がされていました。

しかもいまいちエンジンの調子も悪くマフラーからのオイルも凄い!

しょうがなくエンジンをばらすことにしたらしいのですがこれがさらなる悲劇の幕開けになろうとは、、、、

見よう見まねでエンジンをばらすと、、、なんと4番ピストンのセカンドリングが入っていない。

しかも組み付けも適当でどうにもならない状態です。

本人もポルシェのエンジンは初めてのようで分解したのはいいが、結局組み立てられなくなりしばらくほったらかしになりました。

そのエンジンがいまごろ私のところにやってきました。

いやー　最近は建設業界が手抜き工事で大騒ぎになっていますが

これを見ると車業界もかなりヤバイ！

建築士も整備士も夢を描いてその世界に入って来たはず！

初めから手抜き目的で仕事をはじめた人はいない！

いつから、脱線し始めたのか？

メカニックは機械に忠実になりたい！　その機械を今ある最高の状態にしたい！
これが本来の姿だと思います。

しかしそれを妨げるものは確かにあります。

その会社の方針だったり、過酷な労働だったり、いろいろな圧力だったり、、、

焦りがミスを呼び、それをごまかそうとさらにミスを重ねる、、、

人間である以上必ずミスをします。

私もいままで何回もミスをしました。

しかしそれは、そのときにはけして気づかなかったミスです。

はじめからダメと解っていることをやるのとミスとは全然違います。

もう一度この仕事に就いた理由や初心を考え直すべきだと思います。

車をはじめマンションやあらゆる製品は人間の夢の結晶です。

それを平気で踏みにじる人間にはけしてなりたくない！

心からそう思います。

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