鈑金塗装

昔、鈑金塗装の仕事をしていたころ
とんでもない事故車をいっぱい見ました。

外車の鈑金を主にやっている場所だったので

ある程度の事故でも車両保険の範囲内であれば修理しますので、

本当にこれなおすの?

という事故車が多数ありました。


また、車のおこし(事故車を買ってきて治して売る。)
もやっていたのでフレームがくのじに曲がった車が
当たり前のように修理されていました。

請負と呼ばれる歩合制の職人が多数いる場所でしたので
担当する職人により仕上がりにバラつきがありました。

上手い職人は、いい仕事がいっぱい回って来るので
月100万円稼ぐ人もいました。

でもみんな納期に追われ毎晩2時3時まで働くのが当たり前の状態です。

ほんと、体力勝負の世界です。

請負の職人は、ミスをして部品を壊したりすると自腹で払わなければならない厳しい世界です。

鈑金塗装の世界でよく言われるのがとなり同士は仲が悪い、、、、

これは、昔からよく言われます。

となり同士とは、鈑金屋と塗装屋のことです。

小さい規模の鈑金屋だと両方同じ人がやる場合がありますが、
大きな工場だと別々の場合がほとんどです。

そうなると、どちらかの仕事が終わらないと仕事自体が終わりません。

片方がミスをしたり仕上がりが悪いともう片方にシワヨセがきます。

だから、お互い仲が悪いと最悪の状態になります。

パテの仕上げ一つをとっても鈑金屋と塗装屋では違いまます。

鈑金屋が仕上げてきたパテに塗装屋が総仕上げの為のパテを1回盛ることはよくあることですが

これが2回、3回を盛らなければ形にならない場合は、
板金屋の仕上がりが悪く塗装屋の手間が増えてしまう訳です。

あと多いのは、塗り上がったボディにパーツを組み付ける時にキズを付けてしまうこと。

これが1番多いトラブルです。

せっかく塗ったボディをもう一度塗らなければならない。
これが塗装屋にとっては1番大変なことだと思います。

実際、被害者が塗装屋さんである場合が多いのも
鈑金塗装という仕事柄しょうがないことなのかもしれません。

共同作業で物を仕上げる仕事は、
よりよいパートナと巡り会うことが何より重要なことだと思います。