964ターボ 慣らし終了

エンジンOH後の慣らしが終了した964ターボです。
これからエンジンオイルとエレメントを
変えてセッティングを、、、、
ウチでは、エンジンフルOH後の慣らし運転は、3000kmを指定しています。
クランクメタルやコンロッドメタルなどが新品の場合はやはり3000kmぐらいゆっくりと慣らしをしたいものです。
慣らしの方法は、最初の1000kmは3000rpm縛りでその後の1000kmは回転を500rpm上げて3500rpm縛り。
そして最後の1000kmが4000rpmまで。
ターボ車ならこの間は、ブーストは掛けません。
こうする事で、少しずつメタルに辺りをつけて行きます。
これは、ストリート車両を基準とした慣らし方法です。
レース専用車両の場合、方法が全然違います。
レース車両は、公道を走る事が出来ないので実際の慣らしはサーキットになります。
シャーシやエンジンベンチで慣らしをする場合もありますが殆どの場合が、サーキットを本来使うギヤの一つ上で走る。
2速のコーナーなら3速で4速のコーナーなら5速で、、、という具合です。
これを30分数回やって終了です。
ストリート車両とレース車両では、エンジンOHサイクルがまるで違います。
レース車両は、毎年エンジンを開けますが、ストリート車両は、この先10万キロは走らなければなりません。
そしてチューニング車両は、この真ん中ぐらいな感じです。
1番中途半端で1番難しいのがチューニング車両です。
話が、それてしまいましたがこの964ターボは、ウチでLINK ECUを付けた1号機です。(デモカーを除いて)
今は、同時点火仕様ですが、
オーナーさんと相談してどうせなら
独立点火のシーケンシャル噴射にする事となりました。
そして、964ターボにはないノックセンサーも付けてLINKフルコンを最大限に生かす使い方をしたいと思います。
ポルシェ964ターボの独立点火
シーケンシャル噴射
ノックセンサー制御
これが出来れば964ターボは、
時代遅れのモンスターマシンではなく
今風のハイパワーマシンなります。
今から楽しみです。

930ターボ EVC取り付け ヒーター修理

ポルシェ930ターボ。

EVC取り付け。
この車は、EMSフルコン  964インタークーラー   964タービン   3.6Lターボカムです。
今までノーマルブーストでしたが
この機会にブーストUPです。
0.8k   1k   1.2k  にEVCを設定しました。
0.8kと1.2Kではまるで速さが違います。
EVCのボタン一つでパワーを変えられる。
これがターボ車の魅力です。

NAだとそうはいきませんから。


あとは、ヒーターのワイヤーケーブルの故障。
ワイヤースリーブが固着してワイヤーが動かなくなり電気モーターが焼き付いてしまいました。
ワイヤースリーブとワイヤーを交換。
新品のワイヤースリーブは、対策品となっています。
この辺りのパーツがまだ販売されているのはさすが930と思います。
電動モーターが壊れたので今回は手動式に出来るようワンオフ作成しました。
さすがにこの時期は、ヒーターが効かないと車を乗る気になりません。

996ターボとGTー1クランク

996ターボエンジン。
インテーク側にバリオカムを搭載しました。
ポルシェの可変バルブタイミングです。
インテークのカム山が3つの山からなります。
普段は、左右のカムがリフターを押しバルブを動かしていますが可変タイミングで真ん中のリフターが飛び出しそれを真ん中のカムがリフトさせるという複雑な作りです。
996ターボには、インマニのレゾナンスフラップは、ありません。
写真の用にブースト圧による抜け防止のステーになっています。
バリオカムとツインターボの組み合わせなので可変インマニなどは必要ないということです。
そして、GTー1クランクの特徴である
各シリンダーごとにピストンシリンダが分解出来ます。
空冷ポルシェがそうであるように
例え1気筒だけ不具合が出てもその気筒のみシリンダーを交換出来ます。
これが、普通のカレラと大きく違うところです。
996カレラやボクスターのエンジンは、1シリンダーがダメになった場合でもクランクケースASSY交換となります。
サーキット走行を考えた場合
どちらが有利なエンジンか???
考えれば分かります。
991GTー3がGTー1クランクをやめた後も991CUPカーは、GTー1クランクを使い続けた。
その理由は、サーキットを走る人へのポルシェの優しさではないでしょうか?
メンテナンスコストは、最低限に抑える。
空冷ポルシェが今でも人気であるのは
メンテナンス制が良いからです。
だからサーキットを本気で走る人が選ぶポルシェは、GTー1クランク搭載の
空冷ポルシェ全車種
水冷ならターボ   GTー3  GTー2  CUP
と言うことになります。
初期投資は、どの車も高いですが、
それなりの価値が必ずあります。
人気車種には、それなりの理由があると言うことです。