★トータルバランス

サーキットではトータルバランスに優れた車が結局は1番速い。

一点豪華主義の車は結局はサーキットでは速く走れないものです。

先日お客さん達と富士に行ってきたのですが、
行く前は富士はさすがにパワー勝負のサーキットだと
思っていました。


あの1キロもあるロングストレートではパワーがないと確かにタイムは出ません。

でも長いストレートだからこそもうひとつ忘れている事があります。

サーキットはストレートのあと必ずコーナーが来ます。

湾岸などと違いトップスピードからのブレーキングが必要になります。

ある意味富士はブレーキングが最も重要なサーキットだと思いました。

車は加速よりも減速にかかる時間のほうが絶対短いです。

300kmから7秒で止まれても7秒で300kmは出せません。

例えば富士のストレートで自分よりもトップスピードが30km速い車がいても
止まるのに5秒かかっていたら3秒で止まれる遅い車のほうがサーキットを
一周走れば絶対速いです。

車の運転でプロと素人で1番違いが出るのは、ブレーキングです。

それがもろにタイムとして現れます。

ブレーキを制するのがサーキットを制するのだと思います。

それにしてもポルシェのブレーキのよさはすごいです。

私のは、964カレ2用の純正4ポッドを前後に付けていますが
軽量なボディとの組み合わせで富士を1時間走ってもなんともありません。

ターボのお客さんの話でもブーストUPぐらいだとブレーキに不満は、ないそうです。

もっとも964ターボは、純正でRSと同じ縦止めの4ポッドのブレーキが付いていますので
あの重たいボディでも十分効きます。

ブレーキ性能をよくするには、ブレーキそのものの容量を大きくするか、タイヤをハイグリップにするか
車を軽量化するかです。

この中でもやはり1番効果的なのは、軽量化ではないでしょか?

トータルバランスを煮詰めるには、実際に走行してみて違和感のあるところを修正していくことが
必要です。

ポルシェで富士の1コーナーを全開でブレーキングするとエンジンブレーキをうまく使わないと
最短距離で止まれません。

しかもブレーキングの減速中にポルシェのリヤは、
普通のFRの車などと比べてシビアな動きをします。

これを抑えるためにメーカー側もLSDを逆1.5WAYにしているのだと乗ってみて感じました。

減速時のナーバスな動きをLSDを効かせることで安定させています。

こういう風に車に乗ってみて「だからこういうパーツが必要なんだ!」と感じることが出来れば
自分の車に本当に必要なチューニングが解ります。

これを単純に雑誌の記事に踊らされてただ着けただけのパーツだと何の為のチューニングなのか
解らず結局必要のないものにお金を使うことになります。

自分で乗って悪いところを感じられるドライバーが本当にうまいドライバーなのだと思います。

F1ドライバーなんてほとんど腕の差は、ないものです。

どれだけのセッティング能力があるか?    

最後は、それだけです。

自分の車を自分なりにもっと感じることが出来れば間違えたチューニングをしなくなります。

自分の車のこうなりたいという形をプロに相談することで
チューニングは、進んでいくのだと思います。

まずは、感じること、、、

そして、ありのままをきちんと伝えること、、、

これが重要です。

富士走行会 車載動画

いかにブレーキングが重要か?  解ります。

ポルシェのブレーキ  いいです。

バリバリ伝説の駒グンのように  「突っ込みなら負けねえぜ、、」という感じです。(古いです、、、、)

http://kurumaseibi.com/idaf/data/507.html