キャブ車で何がわるいねん!
これは、昔私の友人が車を良く知らない雑誌記者に投げ捨てた言葉です。
この、言葉の中には本当に深い意味が含まれています。
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友人の車はAE86、、、私とは86時代にサーキットで知り合いになりよく一緒に走りもしました。
彼の車は4AGのフルチューンのキャブ仕様です。
いまだにこれ以上速かった(乗れていた)86は見たことがありません。
本当に速かった。
初めて見たのは、日光サーキットの走行会です。
知り合いのショップが主催する走行会に呼ばれて私も参加していたのですが、そこで初めて彼の車を見ました。
見るからに異様な不陰気の彼の車は異常なオーラーに包まれていたのを覚えています。
この車は速い!、、、、人目で分かりました。
私も看板をしょった車で参加していましたので彼の方もなんとなく意識してくれていたみたいです。
その走行会ではお互い交わることはなかったのですが、あるレースに観戦に行ったときにそこで走っている彼の86を見ました。
場所はミューサーキット、、、、現在は閉鎖されてもう走ることはできませんがこのサーキットは本当におもしろいサーキットでした。
まるで峠のようなサーキット、、、、
中でも最終コーナーは3速全開でアンダーを出すとPITのコンクリートウォールに激突する根性コーナーです。
そのコーナーを彼の86だけはフロントタイヤをインリフトさせながら立ち上がってきます。
リヤのトラクションの掛かり方がすごくないと到底無理な挙動です。
見てて鳥肌が立つその走りに私の目は釘付けになりました。
タイムもすばらしかった。
それから同じレースに出場するようになりすっかり友達になりました。
私の86はスーパーチャージャー仕様だったので出場するクラスは違いましたがお互い良く車の作りや走りについた話し合いました。
彼の車はウェーバー50パイでエンジンはほぼフルチューン、、、
カムは288で、点火系はMSDを使用していました。
本当に何回もブローを繰り返した完成した、究極の仕様です。
ボディーや足回りなども独自のノウハウで作り上げられていました。
これ以上の86を今まで見たことがなかった。
正直にそう思いました。
しかも驚くべきことはボディーがN2などのバーフェン仕様ではなくノーマルフェンダーのままでした。
当然履けるタイヤサイズも限られてきます。
それでいた恐ろしく速かった!
そんな彼とある雑誌の取材にいったときの事です。
全国の速そうなAE86を集めて取材をするという企画でした。
集まったのは、JAF戦のチャンピオンマシンや、5バルブ仕様、、、または有名ショップのデモカーなどでした。
MOTEC仕様の86や、5バルブを乗せた86など、、最新技術をふんだんに使用した86ばかりでした。
頭でっかちな記者は彼の86には見向きもせず他の86に夢中でした。
彼の86の取材の番が来たときに事件は起きました。
「へぇーキャブ仕様ですか!」 「いまどきキャブじゃしょうがないですよねー」
などと本当に言いたい放題です。
それにキレた彼の言葉がこれです。
「キャブ仕様で何がわるいねん!、、、おまえら形ばっかりに捕らわれて肝心なこと何もしらんやろー」
「車は見た目とちゃうでー、、、走ってなんぼやー」
私も関西人ですが、彼も怒ると昔住んでいた関西弁がでるらしい、、、
その後、、模擬レースなるものが行われてなんと並居る86を抑え彼の86がTOPでゴールしました。
これ以降私はいまだに思うことがあります。
車に本当に必要なチューニングとは、、、、
自分の好きな方法でいいのではないかと、、、、
もし、同じ仕様のエンジンにインジェクション仕様の車とキャブ仕様の車、、両方を比べた場合、、本当に最新技術のインジェクションが勝っているのだろうか?
最新技術を競い合うF1ならどうしようもありませんが、
レギュレーションのない一般車が戦った場合その勝敗は、技術云々より乗り手の思いが先を行くような気がしてなりません。
たとえばポルシェの73カレラRSが今の997カレラと勝負した場合、73カレラは絶対に勝てないのでしょうか?
私は充分勝てると思います。
30年以上前に最高だった機械は、今の時代にも十分通用する場合があります。
それを可能にするのはやはり乗り手の気持ち次第だと思います。
乗り手が車を育てる、、、乗り手が車をうまく操る、、、
どんなマシンでも乗り手がいないと1mも進むことはできません。
車を良くするのも乗り手次第、、、、また悪くするのも乗り手次第、、、
どの時代も車はやはり乗り手次第だと思います。
いいですねー、私はエボ7を主に筑波で走らせていますが、全く同感です。(私が走るのではなく山田英二さんが運転していますが)こだわりを持って作られた車は、例え素人が作ったものでも速いし、気合の入ったドライバーがその車を走らせれば更に速いです。
いつも楽しい記事、ありがとうございます。これからも面白い記事、うーんと唸らせる記事を楽しみにしています。
初めまして。
記事、拝見させて頂きました。
私も十数年86ばかり何台も乗り継いでおります。
こっち(北海道)では、キャブは気候的に厳しいのですが・・
4AGキャブに乗った事があります。
そのインパクトはかなりゴキゲンでした。
今でもハッキリ覚えています。
私も車は全て自分で作ります。
今まで過給器つけたりもしましたが
やはりNAがしっくりきます。
公道の下りをメインに仕上げてるのです。
おっしゃる通り車は乗り手です。
いくら車が速くても、ドライバーがヘボだと
結局は遅いのです。
キャブ・インジェクションのどちらにも長所短所はありますし、機械的な部分を理解した上で走らせれる人は、どこ走っても速いもんです。
峠のバトルなんかがいい例ですね。
この人のエンジンはIN側は304だったのでしょうか?気になります。
また遊びに来ますね~
長々とすいません、、、
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TAKI さんへ
コメントありがとうございます。
筑波はランサーが速いですよねー
山田英二さんは本当に気合の入った走りしますからきっとすごいタイムなんでしょうね!
これからもよろしくお願いします。
ブルース・ソー さんへ
コメントありがとうございます。
彼の車はIN側も288でした。
リフト量を微妙に変化させていましたが、、、
でも本当に速かったなー
はじめまして。
以前から拝見させていただいております
トミタクと申します。
ホント仰る通りですね。
今回の日記はマジ感激しました。
これからもすばらしい書き込み期待しています。
トミタク さんへ
始めまして共感していただきありがとうございます。
最近はスローペースで更新していますのでまた遊びに来てください。
人が運転する以上、人にあったチューニングというものがあるでしょう。
万人に扱いやすいチューニングではベストパフォーマンスは無理。乗り手が直接考えて、試行錯誤して仕上げた車は、宝石のような車です。お金を出しても手に入らないもの。
だと思います。
「キャブ仕様で何が悪いねん!」
ええなぁ、このフレーズ(笑)
FLAT さんへ
本当に宝石のように車でした。
私が心を奪われた1台です。
キャブ車をなめんな!という思いが伝わる一台でした。
貴方の記事読ませていただきました。すごく良い感じで書いてありました。私自身も只今キャブ使用のロータス スーパーセブンを乗っています。私の今の車との出会いはやはりセブンを試乗させてもらっときにこの圧倒的な加速に魅了させられました。そのスーパーセブンはウェバーの50パイ仕様で1600ccから2080ccのボアアップを施されたチューニングエンジンを積む車でした。馬力は1リッターあたり180馬力という話しでした・・・これはあくまでも計算上の話しでした。
しかしあまりにも出足が早かった事しか覚えていませんが この車欲しいと!!思いました。早速その人がチューニングされている車屋さんに突撃して同じセブンを造って欲しいと頼むとなッなんと1000万ぐらいは掛かるよって軽く言われてしまいました・・・・私はそんな大金を持っているわけでもないので仕方なく車だけ購入希望しますと小さな声で言うと 車屋さんが「探しといたるわ」といって嬉しそうに声をかけてくれた。それから1月後に今の車、スーパーセブンのオーナーになれました。やはり車自体、オーナーが気に入り楽しく乗れれば良いもんだなーと思った。ながながと書きましてすみません!!セブンに出会ったときの事を思い出し書いてしまいました。またブログの更新楽しみにしています。
セブン さんへ
コメントいただきありがとうございます。
スーパーセブンいいですねー
私も将来乗ってみたい車の1台です。
4AG 5バルブのセブン作ったことありますが強烈でした。
でも、やはり、R500Rに憧れますね!
今度ともよろしくお願いします。
R500Rいいですね!!やはり馬力、軽さ、排気量のトータルバランスで車の速さが変わってくると思います。何事にもバランスが必要ですものね。hiroさんも不景気ですが面白い車作りがんばってください。またこちらもチューニングした写真でも送らせてもらいます。でも自分では何もできないのですがね(笑