チューニングカーに押しがけは厳禁です。

ここでいうチューニングカーはエンジンがバリバリの車です。

特にNAのフルチューンの車は圧縮比が12以上の車が当たり前です。

そんな車を押しがけすると大変なことが起きてしまいます。

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昔、お客さんがAE86のキャブ仕様のフルチューン車を筑波サーキットで走らせていました。

圧縮が高いためリダクションセルでもクランキングがやっとの状態でした。

冬だったのでバッテリーも弱く、エンジンがかからずあげくの果て押しがけしかないと思い押しがけしました。

これが運の尽きです。

この車は点火系にMDIの同時点火システムを使っていました。

AE86にMDIの同時点火システム、しかもキャブ仕様です。

勘のいい方ならどういうことか解りますよね!

つまり、点火時期が固定で自動進角しません。

もちろんサーキット仕様の為、走り出すと問題ないのですが、当然点火時期は全開付近の度数にSETします。

ということは固定進角で40度です。

固定進角40度の車を押しがけによりエンジンをかけようとするとどうなるか

一発でかけてすぐにクラッチを切れば問題ないのですが、あまりにかからないので何回も押しがけをしたらしい、、、、

すると、一度初爆をしてそれっきりエンジンは2度とかからなくなりました。

さて、どうしてでしょう?

なんと!、、、エンジンが逆回転してクランクシャフトが折れてしまった。

そう、エンジンは逆回転でも押しがけによりMTは正回転しています。

クランクシャフトがMTによりこじられてぼっきりと折れてしまいました。

普通はありえないことですが、、固定進角40度で320度のハイリフトカムだと爆発した瞬間に逆回転しても不思議ではありません。

チューニングカーは扱い方を間違えるとやばい!と思える事件でした

もうひとつRX-7のFC3Sでも同じような事件が起きたことがあります。

これは逆回転ではないのですが、フルチューンのロータリーは実にカブリやすい車です。

始動時にはノーマルプラグを使用するぐらいかぶりやすいです。

ロータリーのフルチューンの車でかぶらせてもどんどんセルを回し続けるとシリンダー内にガソリンがどんどん溜まります。

この状態でさらにエンジンをかけようと押しがけをしたら果たしてどうなるか?

まさにウォーターハンマーです。

ウォーターハンマーとは、、水没などによりシリンダー内に水が入った状態でエンジンがかかったままだとエンジンは空気の変わりに水を圧縮してしまいます。

水の力は強烈です

それを圧縮しようとしたエンジンは自らを破壊してしまいます。

これがもっとも怖いウォーターハンマーです

かぶらせたロータリーのポートの中にはたくさんのガソリンが存在します。

その状態で押しがけなどしたら、、、もう解りますよね、、、、

ガソリンハンマーです。

私が見たときはリヤハウジングがパックリ割れていました。

しかも、エンジンをばらすと、ロータリーのおにぎりがぼっこり凹んでいました。

これにはさすがにビックリしました。

教訓!

チューニングカーに押しがけは厳禁です。

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“チューニングカーに押しがけは厳禁です。” への6件の返信

  1. はじめまして、いつもブログ楽しませてもらってます。突然ですが、車のことでお聞きしたいことがあるので書き込みさせていただきました。
     私は、現在ホンダのインスパイアに乗ってます。最近リアシートを外しました。その場合、乗車定員変更の届出は必ず、すぐにでもしなければならないのでしょうか?
     また、変更の届出をしないまま使用し、もし事故にあった場合、過失割合で不利になったりするのでしょうか?
     ご多忙とは存じますが、よろしくお願いします。

  2. インスパ さん へ
    実際には、そのままでは車検に通らないので届出が必要ですが、車検のときに一緒に変更するのが一般的です。
    過失割合の件は、法律上はどうかわかりませんがリヤシートがないことで他のクルマに迷惑がかかることはないと思われますので不利にはならないと思います。
    バンパーや外装パーツだと不利になる可能性はあると思います。

  3. 丁寧なご回答本当にありがとうございます。大変勉強になりました。
    趣味の範囲ですが、車のこといろいろ知りたくて勉強中です。
    これからもブログ応援してます。ありがとうございました。

  4. はじめまして、BG24です。 いつもブログを楽しみに読ませていただいています。ありがとうございます。 ポチッしておきました。
    さて 私にもひとつ質問させてください。
    それはタイヤの空気のことなのですが、普通レースでは窒素ガスを使用されていると思います。 窒素ガスは空気と比べて熱による気圧の変化が少ないと言われているようですがタイヤの発熱時はどれぐらい上昇しているものなのですか?
    その他窒素ガスを入れる事の長所短所がありましたら、お教え下さい。 m(__)m 。

  5. BG24 さんへ
    コメントありがとうございます。
    レース車両のポルシェなどに窒素ガスを入れていますが発熱時の温度変化は空気に比べて確かに少ないです。1.7Kスタートで2.0Kぐらいの上昇です。本当はより真空の状態から入れることができればもっといいと思われます。
    長所としましては空気より密度が高い為、一般車に入れても自然にエアが抜けづらいことでしょう。短所はやはり値段も高くどこでも補充できないことです。

  6. hiroさん お答えいただきありがとうございました。m(__)m
    走行時は2.0kgぐらいなんですね。意外と空気圧低いのですね。
    今度自分の車に(街乗りですが)窒素ガスを入れる事にしました。参考にさせていただきます。
    他にも質問させていただきたい事がありますので、時々ブログにおじゃまするかもしれません。ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願いいたします。
    ブログ応援していますので、ますます良い情報をお願いいたします。
    ありがとうございました。
    それではこの後にポチッとしておきます。

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