993エンジン 2




コンロッド組み付け。
993エンジンからメタル幅も細くなります。
ピストンリングの合口調整。
エンジン組みは、クリアランスが何よりも重要。
単気筒エンジンなら問題ありませんが多気筒エンジンの場合。
気筒別の差を作らない事が重要です。
ピストン組み付け完了。
バルブ組み込み。
SET長合わせ。
圧縮測定。
ここまで完成。
後は、カムを入れれば本体は、完成。
連休中になんとか完成させたい。

993エンジン




次は、993エンジン。
まずは、洗浄から。
ケースのバリ取りとタップ立て。
クランクのラッピング。
エンジン組は、下準備が重要です。
クランクジャーナル径 測定。
これは、オイルポンプ。
964カレラ2からケースがマグに。
964 3.3Lターボまでは、アルミケースでした。
アルミのほうがよかったね。
マグは、分解するのが大変。
しかも、こうやって万力で挟むだけでギヤが回らなくなります。
それぐらいの精度で出来ています。
だから、分解には、細心の注意が必要。
よく国産のチューニングやってるチューナーさんにポルシェエンジンって何が凄い?  と聞かれますが私は迷わずオイルポンプと答えます。
ドライサンプのこのスカベンポンプをポルシェは、70年代のナロー時代から使っていた。
その頃の、国産車のオイルポンプってどうよ、、、、
これだけでもポルシェエンジンの凄さが解るはずです。
コンロッドブッシュは作製入れ替え。
回転部分なので当然磨耗してガタが出ています。
そのまま組むとピストンの首振りの原因となるので要チェック部分です。
993のコンロッドって好きじゃないです。
964までのコンロッドと比べて軽くなり過ぎ。
NAならまだ良いが、これでターボも同じなんて信じられない。
コンロッドボルトは、ARPの強化品へ交換。
クランク部分の組み立て。
組み始めると早いですよ。

993カレラ エンジン異音 原因

エンジン異音の993カレラ。

異音の正体は、エンジン内部に。
このエンジン オイル管理が悪い状態が
過去にあったのか?
インテーク側のロッカーアームの先端が
錆びています。
トータル走行距離 6万キロにも満たない車です。
長くエンジンをかけないとこの部分のオイルが流れ落ちブローバイに含まれた水分で錆びが発生します。
でも、ここまで酷いのも珍しいです。
カム山も虫食い状態。
車は、やっぱり動かさないとどんどん悪くなります。
音の原因は、こいつ。
ピストンがヘッドに当たっています。
通常は、ありえないことですが予想通りコンロッドメタルが回ってしまってコンロッドのストローク量が増えたためシリンダーとピストンが当たるという現象です。
コンロッドを分解すると予想通り。
メタルが焼き付いています。
ポルシェの4番シリンダーは、一番オイルポンプから遠い位置。
4番シリンダーのコンロッドメタルが流れるのは、希にありますがドライサンプエンジンのポルシェとしては通常考えにくい事です。
エンジンが壊れるには、色々な場所がありますがクランクはエンジンの心臓部。
だから、エンジンブローとしては1番最悪な場所です。
ポルシェのクランクメタルやコンロッドメタルはオーバーサイズメタルが用意されていますが、オーバーサイズメタルはあくまでも補修用。
オーバーサイズにするという事は、強度面  耐久性  バランス面  全てがマイナスになってしまいます。
サーキットを走らす車としてはまず無理な選択です。
こういう事が、あるから中古車は怖いですね。
オーナーさんと相談しながら修理方法を決めたいと思います。