964ターボ LINKフルコン

964ターボのLINKフルコン作業。
フューエルデリバリー作成。
もともと、Kジェトロの車なのでインジェクション制御用のインジェクションをつけなければなりません。
続いてコイル。
独立点火の為のディスビは要らなくなります。
独立点火用のコイルは、グリッドさんのギガコイル。
独立点火用のプラグコードを
作成。
ディスビからのあの長いコードではなくなります。
このターボ、燃料ポンプもチェックで回すと燃料漏れしていたのでフルコン用の大容量ポンプへ交換です。
形になってきましたが、まだまだやる事が、いっぱい。
この忙しい中
昨日は、アイドラーズのタッグスに
人数合わせで参加。
今年最後のレースは、予選で自己ベスト更新でしたが不完全燃焼な内容。
これで今年のサーキットの走り納めです。
今年もあと数日。
年内納車の車が数台。
さーて  間に合うか?

964ターボと Kジェトロユニット

964ターボのKジェトロユニットについて
少し解説。
ポルシェ964ターボ。
930ターボから続く
ポルシェターボのKジェトロユニットを使う最終モデル。
世界的に見てもKジェトロユニットを燃料ユニットとして使用してターボ車として成功した車は911ターボだけではないでしょうか?
他のKジェトロ搭載車は、ベンツのw124  300系やフェラーリNAモデルなどです。
Kジェトロでターボをコントロールするのは、難しい。
それを70年台に成功していたのはポルシェターボ。
インジェクション制御などなかった時代の最先端技術がKジェトロユニットです。
Kジェトロユニットは、ポルシェが開発したものではなくボッシュ社のものです。
現在のモトロニックECUがそうであるようにドイツ車は、ボッシュの燃料制御ユニットを使っています。
その販売から35年  最終モデルの生産中止から20年余り。
工業製品としての寿命が近づいているのも事実です。
これは、Kジェトロユニットの燃圧を管理するウォームアップレギュレター。
口から出ているのは、漏れて溜まったガソリンです。
ウォームアップレギュレターの中身はご覧のようにバイメタルを動かす為の電気配線が通っています。
電気的に先端の蓋を押したりブーストの負圧で動かしてKジェトロの燃圧を制御しています。
この4個のビスで止まっている中にだけガソリンが流れています。
真ん中の穴をロッドで押したり引いたりして燃圧を変えています。
ここが、最もやばい部分です。
この中には0.1mmのステンレスの板が入っていてこいつをロッドで押すわけです。
板にクラックが入っています。
ここからガソリンが漏れます。
直列で燃料ポンプを2機使うKジェトロユニットの燃圧は5K以上。
その燃圧をこの僅か0.1mmの板が支えています。
長年に渡り押したり引いたりを繰り返していると当然金属疲労で破れます。
そして、その中には電気配線が通り普通に電気が流れています。
ガソリンが漏れた後もずっと電気が流れています。
ガソリンが漏れるなどとはその当時全く想定しなかったのか?
なんとも、お粗末な作りです。
ポルシェじゃないですよ、
ボッシュの製品です。
ガソリンの発火点は、300度。
例え電気が流れていてもそのままでは火はつきません。
でも、引火点は、-40度。
火種さえあれば極寒の状態でも火がつきます。
もし真冬のこの時期、静電気を浴びた指でこの漏れているウォームアップレギュレターに触れたら?
どうなるか?解りますよね。
これは、Kジェトロユニット本体。
このターボは、本体もパッキンからガソリンが滲み始めています。
そして、Kジェトロとは関係ありませんがブーストホースがささっているパーツが点火をコントロールするのはEZコントロールユニット。
これが、壊れると964ターボの場合、点火しなくなります。
これも、年式的に壊れる確率が高くパーツの入手は、昔 調べた時は3.3Lターボは、廃盤で3.6Lターボの物しかなかったです。しかも、すごく高額です。
以上、3点がKジェトロ制御の911ターボを維持する上で避けては通れないパーツです。
これら3点を新品があったとして全て揃えれば簡単にインジェクション制御のフルコン制御に出来る金額になります。
オリジナルにこだわるスペシャルモデルに乗っている方は別として
ボッシュが作ったこの燃料システム自体に全く魅力を感じません。
同じエンジンを持つRUF  CTRは、
この時代に既にインジェクション制御されていた。
全日本GT選手権を走ったアドバンタイサンポルシェ964ターボも当然インジェクション制御。
個人的には、ファイナルモデルの964ターボ 3.6L  だけでもインジェクション化して欲しかった。
そして、更に欲を言えば、993の販売を後1年先伸ばしして964 GTー2を作ってもらいたかった。
そうすれば、964ターボの歴史は、大きく変わっていたと思う。
964ターボは、ポルシェのチューニングベース車両としては最高の車。
チューニング次第では、現行991GTー3にも負けない車になります。
Kジェトロという 負の遺産がこの車をそういう出で立ちに導いたのかもしれません。
964ターボをノーマルで乗るのは勿体無い。
チューンドターボという言葉が最も似合うターボ   
それが、964ターボだと思います。
湾岸ミッドナイトで描かれたブラックバードがまさにそうですね。

964ターボ 独立点火 シーケンシャル噴射 完成




964ターボ  独立点火  シーケンシャル噴射  完成です。
もともと、同時点火なので配線のやり直しだけですのですんなりと。
トリガー波形も綺麗に出ています。
シーケンシャル噴射は、やはり空ぶかしのフケがいいです。
964ターボでは初めてですがターボのあのモッサリ感がなくなります。
あとは、可変マフラーの素材待ちですが、現状で軽くセッティングする予定です。
楽しみですね。