ポルシェ964 ターボ 3.6L エンジンOH 2




964TのタービンにつくこのL型ホース。
これって向きがあるんですが、
ポルシェをよく知らないところで分解された車のほとんどが反対向きに付いています。
どちらでも付くには付きますが、、、、、
少し考えれば解ることですが、、、
ほとんどの場合、逆です。
この車も逆でした。
この3.6Lターボ
保管状態が良くないのか?
想像以上に程度が良くないです。
20000km台とは思えない。
各部の錆がとにかく酷いです。
3番のEXマニは、繋ぎ目にクラックが入っていてそれを耐熱バンテージで塞いであります。
EXナットは、錆がひどくリョータで削り落さないと外れません。
ここまでボルトが錆びついている車はさすがになかったです。
車の程度は、走行距離ではないということがよくわかります。
やっとここまで、、、、

ポルシェ964 ターボ 3.6L エンジンOH

964ターボの最終形。

ターボ3.6L。
エンジンOH。
ターボ 3.3Lとの違いは、
ターボ3.3Lは、930ターボからの流れのM30エンジン。
使われているカムシャフトも930ターボと同じカム。
ターボ3.6Lからは、964カレラ2のエンジンをベースとしたM64エンジン。
よく、964ターボのことを通称ターボ2と呼びますが、このターボ2とは本当は3.6Lターボの事だと私は、個人的に解釈しています。
3.6Lターボになりカムシャフトもカレラ2と同じプロフィールの物に変わりました。
300ccの排気量upとこのNAカムにより3.3Lターボと比べて乗り味がまるで変わりました。
この後、ポルシェターボは993から4WD+ツインターボという道を進みます。
だから、ポルシェのRR+シングルターボとしては最後の車。
20年近く続いたポルシェ930の流れを踏む最後のモデルがターボ3.6Lです。
販売期間僅か1年間。
ミツワディーラー物は、30台なかったと聞きます。
ポルシェの市販モデルで初めてリッター100psを達成した車でもあります。
漫画 湾岸ミッドナイトでブラックバードが乗るポルシェとしても有名。
個人的にも、1番好きな市販車ポルシェですね~。
前置きが長くなりましたが
多分、1度もOHはされていません。
走行距離20000km台ですから~~
でも、乗らなさすぎで逆にエンジンの程度は良くないです。
タービンも中にべっとりとオイルが溜まっています。
まあ~964Tの定番ですが
バッチリOHして仕上げます。

964T 同時点火

964T  フルコン同時点火仕様です。

MT  OH も終わったのでエンジン搭載。
点火コイルは、ギガコイル6個。
MTもOH済みなのでピカピカです。
点火(火花)が強いという事は、やっぱり偉大です。
最後にルーカスのレース用オイルを入れて完了。
HIGH  ZINC。
つまり鉛入りのオイルです。
アメリカでは、許可がないと購入出来ません。
鉛、、、、、は、こと潤滑に関してはこれほどいいものがない。
昔の有鉛ガソリンがまさにそうでした。
ただ、触媒に対しての攻撃性があるのでストリートユースでは使えません。
ハイチューンドエンジンには、大きな味方です。