ハイエース LSD&ファイナルギヤ

この時期から、増えるハイエースのLSD&ファイルギヤ

2セット分。

作業前の仕込み中。

OS技研LSDのチャレンジレーシングspcに

ファイルギヤ   4.8の組み合わせ。

ファイルギヤ交換の場合は、あらかじめLSDにファイルギヤをSET。

これで、作業時間を短縮します。

作業平均時間は、2時間弱です。
朝9時入庫で11時には終わります。
今回は、奈良県から取り付けに、、、、
ありがたい事です。

ハイエース ファイナルギヤの話。

今日は、ハイエースのファイナルギヤの話。

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これは、ハイエースだけではなくほかの車も同じです。

ハイエースのファイナルギヤは、同じ車種でもすごくいっぱいあります。

下から  3.5  3.7  3.9  4.1  4.3 .4.5  4.8   5.1

という具合です。

これらを車種ごとにいろいろ設定しています。

メーカーってすごいね。

ちなみに

ガソリンの2L ATが  5.1   MTが 4.8

ガソリンの2.7l  ATが 4.1

ディーゼルの 3L  ATが  4.3

などといろいろ車種ごとに違います。

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この数値は、写真のリングギヤの数をピニオンギヤの数で割れば計算できます。

割り算なので記載したようなぴったりな数値には、来ません。

例えば5.1なら正確には5.125です。

この数値は、車の駆動輪  ハイエースならFRなのでリヤ側のタイヤが1回転するのに
プロペラシャフトが回った回数です。

5.125ならタイヤが1回転回るのにプロペラシャフトが5.125週しています。

だから、自分の車のファイナルギヤを調べるには車載だとタイヤを1回転回した時のプロペラシャフトの回る回数でおおよそは、解ります。

3回転半   回れば  3.5

4回転と   2分の一 回れば  4.25  などという具合です。

これは、MTも同じです。

ヤフオクなどで訳のわからないMTを買ってきた場合、
メインシャフトを回してアウトプットの回転数でおおよそのギヤ比が解ります。

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ウチでは、ハイエースにLSDを着けるときに、同時にファイナル交換が流行りです。

例えば、2L ATの 5.1の場合 MT用の4.8に交換します。

なぜ??こんな事をするのか?

それは、4.8にローギヤ―化することで高速走行のエンジン回転数を抑えることができ
燃費が良くなるからです。

100kmで 3000rpmで走っていたのが  2700rpmになればとうぜん燃費は、良くなります

これが案外バカに出来なくて  交換した人は、ほぼ燃費が3-4km 良くなったと評判です。

でも、不具合は、ないのか???

確かに、ローギヤ化すれば発進の出足は、悪くなります。
でも、それはよーいドンして比べたらの話です。

普通に乗る分には、まったく分からないレベルです。

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あとは、LSDの必要性。

LSDが入っていない車をジャッキUPしてエンジンを掛け、、、タイヤを回してみれば解ります。

LSDレスの車は、どちらか? 駆動しやすい側のタイヤしか回りません。

試しに回っているタイヤを足で止めると今まで回っていない方のタイヤが回ります。

要するにLSDがない車は、普通に走行しているときもどちらかトラクションを伝えやすい駆動でしか
走行していません。

だから、横風などを受けると車がフラフラします。

これは、トラクションが右 左  やっぱり  右  などという風に伝わるからです。

これを無くすのがLSDの役目です。

じゃーどうしてメーカーは、最初からすべての車にLSDを付けないの???

と思いますよね。

これにも、理由があります。

メーカーが販売する車は、老若男女 誰が乗っても快適でなければなりません。

LSDは、その性質上  独特の音が出たり、、小回りが利かなかったりします。

メーカーの車は、クレームが出てはいけない。

だから本当は、LSDを付ければ走行性能が良くなるのは、解っていてもある一部のスポーツカーを除いては付けられないのです。

これが現状です。

ポルシェ964

でいえば、、、ターボは、標準装備、、、でもNAは、オプション設定でした。

ポルシェ程のスポーツメーカーでもこんな感じです。

まあーー確かに、、LSDついてる車を何も知らない奥さんが乗ったらクレームが出ます。

自動車メーカーって大変だなーーーー

今日は、ファイナルギヤとLSDのうんちくでした。

走行距離17万キロの脅威の耐久性

これなんだか?解ります?
OS技研さんのスーパーロックLSD。
ハイエース用。
5年程前に装着して装着後
17万キロ。
このハイエース。
デフから音がすると入庫。
さすがのOS  LSDも17万キロだとさすがに限界か? と 思って分解すると。
音の原因は、LSDではなくてこいつ。
ファイナルギヤのピニオンBGが
ズタズタに。
これが異音の原因でした。
LSDはと言うと。
写真の様に、多少のプレートの擦れはありますが、目に見えた劣化は無し。
OS技研  スーパーロックLSDは
ディスクプレートが片側12枚
トータル枚数  24枚。
中身を見るとよくこのケースの中にプレートを24枚も入れたよな~と思います。
これが、脅威の耐久性を実現出来た理由ですね。
例えば、一つの製品を高性能に作る事は簡単。
でも、その製品を5年間 同じ品質で維持するとなると話は別です。
エンジンをOHしてオイルが漏れないのは当たり前。
でも、それが5年先でもオイルが漏れず壊れないで走り続けるというのは全く別の次元になります。
レースの世界だと速い車を作るのは簡単。
でも、ルマン24時間に勝てる車を作るのは容易ではありません。
宮大工の世界のように技術の本当の評価って時間が経ってはじめてわかるものだな~と最近思います。
こういうパーツが日本製というのはいいですね。
ウチのデモカーのポルシェ964ターボや930
ドリ車の90クレスタにも使っていますが、良いものにはやはり理由があると言う事ですね。