昨日の続きです。
このエンジンはメルセデスのCL600のエンジンです。
w140からW215へとベンツのV12気筒エンジンは、ツインカムからシングルカムのロッカーアーム仕様へと変貌を遂げました。
これには、賛否両論あるのですが、メルセデスとしては、軽量コンパクトのV12気筒エンジンを作りたかったのだと思います。
ツインカム4バルブからシングルカム3バルブへと、、、、
一見すると明らかにコストダウンに見えますが、これが時代の流れだったのでしょう!
しかし、その作りはすばらしく、これでもか!、という軽量化がされています。
アルミブロックの場合国産車は鉄のライナーを使用します。
しかし、ベンツはライナーレスのシリコンアルミ仕様です。
その為、ピストンには鉄成分を容赦してあります。
なぜかと言いますと、アルミ対アルミだと焼きついてしまうからです。
こちらは、ラダービームです。
ラダービームとは、クランクのベアリングキャップとオイルパンが一体構造となった構造で、シリンダーの剛性面では最強の仕様で、多くの欧州車に使われています。
見るからに、剛性があるのがわかると思います。
こちらは、ポルシェのオイルポンプのときに解説したと思いますが、ベンツもオイルポンプはクランクからチェーンを経由して駆動させています。
高性能エンジンの当たり前の形です。
コストは削減しても押さえるところは押さえています。
最後は、ロッカーアームです。
私は、ロッカーアームはあまり好きではありませんが、ポルシェ、ベンツのロッカーアームを見ると、その計算された設計に感心します。
こういう設計を国産車も見習うべきだと思います。
最近のベンツは昔のような、オーバークオリテーな高剛性エンジンではなく、徹底的に軽量化されたハイクオリテーなエンジンです。
ブロックを横から見るとオイルがどこを通っているのかも解るほど肉抜きされています。時代の流れで車のエンジンも変わっていくと思います。
今後、ベンツがどのように変わって、どのようなエンジンになっていくのか、わたしは、すごく興味があります。
それはやはり、完成された一流のエンジニアの作品をみたいと思うからです。
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