930カレラ 3.2L改3.4Lエンジン LINK ECU ノーマル配線撤去

930カレラ 3.2L改3.4Lエンジン。

エンジン本体が完成したので、今回はLINK ECU取り付けに向けてノーマルECU配線を撤去していきます。

ノーマルは80年代のインジェクションシステム。

ディストリビューターによる点火と、グループ噴射のインジェクションです。

もちろんノーマルとしては十分なシステムですが、今回は3.4L化したエンジンに合わせて制御系も一新します。

LINK ECUによる独立点火・シーケンシャル噴射仕様。

各気筒を個別に点火・噴射制御できるので、セッティングの自由度も大きく上がります。

まずはノーマルECUと不要になる配線を撤去。

ノーマル配線撤去後は、LINK ECUを取り付けるためのブラケットを製作します。

車両側もLINK ECUに合わせて新しくハーネスを製作。

写真はノーマル配線との比較です。

新しく製作するハーネスには耐熱性の高い配線を使用。

必要な配線だけで作り直すことで、ノーマルと比較するとかなりスマートになります。

古い車だからこそ、エンジン本体だけでなく電装系もきちんと作り直しておくことで、今後のトラブル防止やメンテナンス性の向上にもつながります。

これでエンジン側、車両側ともにLINK ECU化の準備が進みました。

次はいよいよエンジン搭載へ。

エンジンを載せた後は、製作したハーネスとの接続、各センサーの確認、LINK ECUの初期設定へと進みます。

RWB 964T ボディアライメント

RWB 964Tのボディアライメント作業です。

中古車の場合、過去にどのような使われ方をしてきたのか、どのような修理を受けてきたのか、すべてを把握することはなかなかできません。

特に30年以上が経過した空冷ポルシェでは、事故歴だけではなく、長年の使用によるボディへの影響も考える必要があります。

エンジンやミッション、足回りなどは、オーバーホールや部品交換によって本来の状態へ戻すことができます。

しかし、ボディだけはそう簡単にはいきません。

どんなに良いエンジンを組んでも、どんなに良い足回りを取り付けても、それを受け止めるボディがきちんとしていなければ、本来の性能を発揮することはできません。

そこで今回は、オーナーさんが以前から気になっていた部分も含めて、ボディアライメントをしっかり確認・修正していきます。

SPANESIのジグ式フレーム修正機で測定・修正

空冷ポルシェのボディ修正というと、セレット(CELETTE)が有名です。

今回は、イタリアの**SPANESI(スパネージ)社製ジグ式フレーム修正機(ベンチ修正システム)**を使用します。

近代のポルシェをはじめ、アルミや異種材を組み合わせたボディにも対応し、ボディを基準位置に固定したうえで精密な計測・修正を行うことができる設備です。

ボディは見た目だけでは正確な状態を判断できません。

基準となるポイントをしっかり出して、現在のボディがどのような状態なのかを確認し、必要な部分を修正していきます。

修正後はエンジン・足回りを組み上げます

ボディアライメント修正が完了したら、車両は当社へ戻ってきます。

ここから当社で、

  • エンジン搭載
  • 足回り関連の組み付け
  • MSさんのフルピロ化
  • SPIRIT車高調の取り付け
  • ブレーキ関連のオーバーホール
  • ABSユニットのオーバーホール

などを進めていきます。

ABSについてはすでにユニットの故障が確認されているため、こちらもオーバーホールして本来の状態へ戻します。

RWB 964Tを基本から仕上げる

今や日本だけではなく、世界的な地位を確立したRWB(RAUH-Welt BEGRIFF)

そのワイドボディをまとった964ターボを、縁あって当社で作業させていただくことになりました。

見た目の迫力はもちろんですが、今回はそこだけではありません。

まずは土台となるボディを確認・修正し、その上でエンジン、足回り、ブレーキと順番に仕上げていきます。

良いエンジン、良い足回りを生かすためにも、まずはきちんとしたボディから。

完成したときにどのような走りになるのか、楽しみな一台です。

まだまだ作業は続きます。

930カレラ 3.2L改3.4Lエンジン LINK ECU配線作成

930カレラ 3.2L改3.4Lエンジン。

エンジン本体が完成したので、今回はLINK ECU用のエンジンハーネスを作成していきます。

まずはスロットルセンサー。

LINK ECUでエンジン制御するため、各センサー類も一つずつ取り付けていきます。

インジェクターも交換。

今回はDW 440ccインジェクターを使用します。

ノーマルインジェクターと比べると高さが合わないため、そのままでは取り付けできません。

そこで専用のアダプターを製作。

寸法を測定して、あらかじめFusion 360で図面を作成。

3Dで形状を確認してから実際の加工に入ります。

図面だけでは分かりにくい部分も、3Dで表示すると完成した形を確認できるので、加工前に寸法や形状のミスをかなり減らせます。

これも時代ですね。

続いてカム信号。

カムシャフトにカム信号を取るためのアダプターを製作して取り付けます。

クランク信号とカム信号を使うことで、気筒判別が可能になります。

これでダイレクト点火+シーケンシャル噴射での制御が可能になります。

イグニッションコイルはダイレクト点火なので、各気筒に1本ずつ取り付け。

6気筒なので6個のコイルを使用します。

従来のディストリビューターとプラグコードを使った点火方式から変更することで、各気筒を個別に制御できます。

点火系の安定性も上がり、プラグコードやディストリビューター周辺のトラブルを減らせるのもメリットです。

センサー、インジェクター、イグニッションコイルなどを接続しながら、エンジンハーネスを1本1本確認して製作していきます。

配線は後々の整備性も考えて作ることが重要です。

エンジン側との接続には、取り外しのしやすいDTMカプラーを使用。

エンジン脱着時にも配線を簡単に切り離せるようにしておきます。

これでLINK ECU用エンジンハーネス完成。

3.4LエンジンにDW 440ccインジェクター、ダイレクト点火、シーケンシャル噴射。

機械的なエンジン本体は空冷ポルシェらしさを残しながら、制御系は現代のものへ。

あとは車両に搭載して、LINK ECUの設定・始動へ進みます。