エンジン不調の964ターボ

結構前にウチでエンジンOHした964ターボを

元オーナーさんが売りに出されてそれを購入されたお客さんからの依頼です。

エンジンは、K JETROのままでタービンハイフローの993 SPカム クラッチツインプレートなどのチューニング車両ですが。

ある練習会に行ってからエンジンが調子悪くなったみたいです。

そして買った店で修理してもらっても全然治らないらしい。

その修理内容聞くと

ブーストが掛からないのはタービンにガタがあるのでとりあえずOH。

それでも治らないから今度は、ウエストゲート。

挙句の果てはウォームアップレギュレター

という風にフルコース。

なんか嫌な予感がしたのでその車に乗せてもらいました。

どんなに踏んでもブーストが0.5しか掛かりません。

エンジンルームを開けてよーく見ると

やっぱりね。

インタークーラーとスロットルの差し込みのOリングがきちんと入っていなくてはみ出しています。

これでブーストかかるわけねーだろがよ。

お客さんが言っていた たまにエンジンがストールするや アイドルが以前より低くなった。

全ての原因が要はこいつです。

タービンOHや ウエストゲート

ウォームアップレギュレター交換などは全く意味がない整備です。

AF計をつけてセッティングし直すと

速かった元の状態に戻りました。

ハイフロータービンと993SPカムで

ブーストUPの964ターボ Kジェトロでも速いです。

ポルシェのタービンをハイフローする場合は、EXハウジングは、ノーマルのままカットバックします。

だから、EXハウジングは、ノーマルベースでカットバックです。

こんなことも知らないでハイフロータービンの事をEXハウジングがまるで違う物に変えられてる? と大騒ぎする人いますが

物を知らないのも大概にしてもらいたいものです。

Kジェトロでカム交換してブーストUPする場合

ノーマルのラムダ制御は、殺さないと燃料が高回転で濃くなり過ぎます。

この車、元々殺してあったはずですが元に戻されていたのでこれも調子の悪い原因です。

後一つ この車は前オーナーの時からサーキット走行するとインタークーラーのホース抜けが多かったらしい。

今回もテスト走行しているとハイブーストでホース抜けました。

色々点検していると

964ターボ のインタークーラーホースは部品番号で調べると2種類 あります。

今は統一されて1種類。

これは、私も今回初めて知ったのですが

こんなに長さが違います。

普段は、2個を比べることなどないので知らなかった。

抜けた方が右。

左と比べると 30mmぐらい長さが違います。

短い方だと当然ホースバンドの掛かりが悪くこうなります。

このホースがたまたま短い不良品なのか?

ただカットしたなどの痕跡はありません。

部品屋さんに聞いても品番違いの詳細は不明。

インタークーラーホース抜けが多い人は疑って見るのも良いかもです。

後は、964ターボ で定番のこの部分

粉砕してなくなってましたので交換。

これでシフトフィールもバッチリです。

色々ありましたが、本来の調子に戻りました。